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じゅねさんの子育てマニュアル

  

55.しつけってあなたにとっては何ですか?                 

2005/9/3(土) 午後 0:39

 

  「しつけの目安は他人に迷惑をかけないこと」と、某新聞の記事にありました。
たしかにそうなのですが、この「しつけ」は、何歳くらいを対象に言っているのかまでは書いていませんでした。これだけを読むと、「そうか、他人に迷惑をかけないように『しつけなければ』いけないんだわ」と思うお母さんは多いのではないのでしょうか。

 そしてそこにはたぶん、「今すぐにでも」といったようなニュアンスを含んでしまうのではないかと心配になってしまいます。そこにはうっかりすると大きな落とし穴があるのです。

 「他人に迷惑をかけないこと」→よくしつけられている→あの親は偉い→親の自己満足

という図式になりやすいのではないかと思います。

 小さな子を持っていると、元気で素直であればあるほど、「他人に迷惑なこと」をしがちです。まわりの迷惑を考えないで泣く、わめく、親の言うことを聞かない、さらに小さい子を叩く。いじめる。などなど数え上げればきりがありません。親は頭を下げてばかりでしょう。(うちもそうです)
 子供を公衆の面前で叱る、ということは、親の保身であることが多いでしょう。相手の親の手前、自分が悪いと思われるのが恥ずかしい。など、思わず我が身をかばってしまうのが人間というものです。

 他人に迷惑をかけた場合、5、6歳くらいまでは、親が謝るのが基本だと思います。個人差があるから、6歳くらいでも自ら謝りたいという子がいるかもしれませんが。
 私もうっかり先日5歳の長男に、少し強制的な言い方をしてしまったかしらと反省をする部分があるのですが、まだ、自分が悪いことをしたと心から思えない場合、この年頃の子供に謝らせるのは、健全な人間に育てたいのなら、逆効果になります。

 しつけとは、「社会に出て他人に多大な迷惑をかけないで生きていけるようにすること」です。多少の迷惑は、生きているかぎり、お互い様の部分もあります。それすらも、受け入れられるような寛容さを育てる必要もあるでしょう。いくら相手に迷惑をかけない人間に育っても、「私は迷惑をかけないのだから、相手に迷惑をかけられたら許せない」人間だったら、社会で生きていくのはつらいと思います。

 だから、引きこもるようなことにもなるのです。引きこもるのは安全な場所、自分の部屋、誰も入ってはいけない。そんな場所=子宮の中の再現でしょう。結局引きこもるというのは、自分の安全が確保できないわけですから、安心できる疑似子宮の中に引きこもるわけです。

 この、わけのわからない不安は、根拠のない安心感と対極にあります。お腹の中にいるときから安心できる環境で、生まれてからも、自分がそのままで受け入れられる安心感の中で育てられれば、引きこもる根はできにくいと思われます。

 親ができることは、子供に、「良い子でなくてもいい、条件を付けない」そのままのあなたでいい。そして、この世に生まれてきてくれて、わが子に生まれてきてくれてありがとうという言葉やまなざしでしょう。そうして、心のふるさと、自分の揺るぎない居場所ができて初めて、子供は外の世界へと出て行くことができるのだと思います。

 それを幼いころに与える労力に比べて、与えられていなかった子供が大きくなって問題を抱えたときにかかるお金、時間、労力の何とかかることでしょう。そして、完全に元に戻るわけではないのです。人一人の人生を修正する、ということは、本当に、本当に大変なことなのです。

 

 

 

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