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じゅねさんの子育てマニュアル

  

53.続・本当の「親力」とは?                         

2005/8/12(金) 午後 7:21

 

 「誰かに教えてあげる」というのは、気持ちのいいことだと思います。自分の方が上で相手が下、という感じがあるので、自分が偉くなったような気持ちを味わえます。
 自分もOK、他人もOKという人は、「誰かに教える」ということが押しつけでなくできるのでしょうが、あまりに誰かに教えたがる傾向のある人は、残念ながらそうでない場合が多いようです。


 

 親子関係が、先生と生徒のようになってしまったり、反対に友達のように仲が良く上下関係がない関係も、結局はおかしな子供を作っていきます。親の中に、あまりに「対等意識」が強く、親子の間で上下関係を作りたくない気持ちが強い場合は、やはり親が自分の成育歴をしっかり見直す必要があると思います。


 

 ネコを飼っていたとき、誰からも教えられていなくても、「親」は「絶対」に見えました。親よりも身体が大きくなった子猫たちは、やりすぎると親に顔を叩かれて耳をたれ、シュンとしていました。その代わり、親は子供たちがかなり大きくなっても、決して子猫たちがご飯を食べ終わるまで、側でじっと待っていました。
そこには何か絶対のルールがあるようでした。


 

 子どもは自分の血を継いでくれる存在です。そして、自分も親・祖先の血を継いでいます。そこに命のバトンリレーがあります。そこには網の目のように命のつながりがあり、私たちもその大きなつながりの一つであり、決して個々の存在ではありません。そういう風に想像してみたとき、親や祖先への感謝と、子どもへの感謝の気持ちが湧いてこないでしょうか。
 
 自分が生きていることに対して受け入れられないでいると、ここは受け入れられないはずです。すべては、まず自分は生きているだけで素晴らしい存在だというところから始まります。それはたいてい自分の親から与えられ、十分に与えられると、今度は他の人に認められたい、社会に認められたいという段階へと進んでいき、自分の存在が十分にOKとなれば、今度は同じように他人もOKである、というところへと向かう準備ができるでしょう。


 

 とはいえ、そうそう理想的な親ばかりでなく、順調な人生でもないので、人は、ある程度の年齢になってから、自分で修正する必要が出てきます。その時に自分と向き合えるかどうか、それが「親力」の元となるかも知れません。


 

 『母原病』で有名な、久徳クリニックの久徳重盛先生が書かれた『自身がつく育児』という本があります。この本の中には、人間形成に必要な段階のことが、大変わかりやすく書かれています。年齢に応じたチェックポイントも書かれているので、子育て中の方にはとても参考になると思います。書店では手に入らないので、欲しいと思われる方はクリニックに注文して下さい。
 
 もちろん、世の中には大変理想的に愛情豊かに肯定されて育ってきた方がたくさんいらっしゃいます。そういう方は、この文章を読まれると、変に思われるかも知れません。そういう方は、どうぞ、あまり理想的な親でない人たちから育った人もいるのだ、とお考え下さい。
 
 「親力」は、子どもを信じ、受け入れる力ではないかと書きました。そして、その元は、「自分を受け入れる力」だと言えると思います。小手先のことは、まったくとはいいませんが、子育てに置いてそれほど役に立たないものではないでしょうか。
 躾、教育、そういったことを上手に指導される方はたくさんいらっしゃると思いますが、なかなかその前の基盤のことを取り上げる方は残念ながらあまりいらっしゃいません。


 

 とっても地味で、当たり前のことと思われ、あまり焦点を当てられない分野なのですが、たぶん、これが私の専門分野になると思うので、地道にお伝えしていきたいと思います。

 

 

 

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