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被虐待ネコと私

30.久しぶりに更新

 2005/7/14(木) 午後 3:50

 

今朝、子どもを乗せて自転車に乗っていたら、白いネコがいた。振り返って私を見上げたその目は、Bちゃんによく似ている気がした。

 春になると、Bちゃんは、押し入れに上るのも困難になった。ひっかいたりかみついてじゃれることもなくなった。体温も低くなっているようだったので、人間にとっては寒くない日でも、ホットカーペットをつけてあげていた。
 4月に出張で高知に行った。おいしそうなシラスを売っていたので、買ってきた。Bちゃんにも少しお裾分けをしたが、そのまま冷蔵庫にしまっておいた。少し堅めの揚げじゃこがあったので、そっちをやっていたのだ。あわただしく過ごすうちに、ふと気づくとBちゃんはカリカリを食べなくなっていた。缶詰だけやっていたが、戻すことも多かった。結構好き嫌いがはっきりしたネコなので、気になりながらも忙しさにかまけていた。
 5月の初旬には、缶詰も少しだけ口を付けるに過ぎなくなった。

今年の2月くらいから、Bちゃんは、寝る前にやけに私の口元を舐めるようになった。親愛の情だというのはわかっていたが、「もうわかったからいいよ」と言っても、やめようとはしなかった。
もう、死が近いのを覚悟していたのかも知れない。
 5月に入ってからだろうか。ふと気づくと、Bちゃんは私の口元を舐めなくなっていた。私は不安だった。鼻をくっつけても、ぺろりともしない。ぷいっと横を向いて、枕の上に丸まるだけだ。差し出す指すら舐めることはなかった。

 私は悔やんだ。もう一度舐めて欲しいと思った。なぜ、ざりざりするからって拒否してしまったのだろう。おそらく、そのころはもう、内蔵が傷み始めていたのだと思う。

 5月の初旬、今でも鮮明に覚えている出来事があった。私がもう布団に入った後、Bちゃんは、私に何か要求しているらしく、にゃあにゃあ鳴いていた。私はもう眠かったし、はいはいと返事をするだけで出て行かなかった。すると、カーテンの陰でけっけっという声。しまったと思い、Bちゃんを抱き上げる。と同時に夫の布団の端に戻してしまった。毎度の嫌がらせである。標的はまず、夫の布団なのだ。しかたなく起きて始末していると、何となく怪しげな気配。ふと見ると、廊下でうんちをしようとしているところだった。一応紙が敷いてあった上なので(単に広告が廊下に落ちていただけだが・・・)、わざとしたのは明白だった。
 一段落してからゆっくり抱きしめた。私に来て欲しかったんだろうな。そんなにも。

 それからである。目に見えて弱ってしまったのは。

 

 

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